鋼の錬金術師で有名な荒川弘さんの短編です。
フランケンシュタインを題材にした痛快コメディです。
※ネタバレ含みます。まだ読んでない人はご注意ください。
ざっくりとしたあらすじ
人造人間を作ることが合法の世界で女性科学者のタチバナ博士は雷電18号を完成させる。
いろいろな死体をつなぎ合わせた、いわゆる「フランケンシュタインの怪物」だが
ガチムチの大男、雷電18号は精神はいたって普通の人間。
見かけはかわいいメガネっ子だが、ツッコミどころ満載のタチバナ博士。
その言動に嫌気がさしながらも、なんやかんやとタチバナ博士の為に戦ってしまう雷電18号の物語。
短編を何度か書いて、まとめて1冊の本になったようです。
見どころ
全編通して、タチバナ博士の無茶苦茶ぶりが笑えます。
雷電18号がさらわれて大英博物館の地下で収蔵品のクリーチャーたちと出会うところも面白いです。
大英博物館は何度か行ったので、よく描かれているなぁと思いました。
↓ロンドンのことを書いた記事はこちら。
イギリス(2019)④ロンドン(1/2)大英博物館
ロンドンの大英博物館に行きました。その時、特別展で日本の漫画展をやるらしく、ゴールデンカムイのアシリパさんの広告を見つけました。日本の漫画の代表としてゴールデンカムイのアシリパさんを起用するとは!さすが大英博物館。とにかくこれを見つけた時は驚きました。
大英博物館でクリーチャーたちと仲良くなって、楽しく暮らしているところに
タチバナ博士が迎えにきて連れ戻されてしまいます。
連れ戻されて、なぜか大英博物館のクリーチャーたちもついてきてしまい、
タチバナ研究所は楽しい大所帯になるというオチです。(ハッピーエンド?)
感想
テンポがよく、全体通して笑えます。
メアリー・シェリー(※)が蘇って、パソコンを使いこなし小説書いてバズるのもウケます。
そしてメアリー・シェリーもこの作品の中では珍しい常識人。
常識人だからこそ笑えます。
※メアリー・シェリー:フランケンシュタインの小説の原作者。(1797-1851)
電車の広告で見て荒川弘さんの名前に惹かれて買いましたが、すごく面白かったです。
1巻だけでなく、連載してもっとギャグを飛ばして欲しいですね。