漫画備忘録:藤田和日郎最高傑作「三日月よ、怪物と踊れ」

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「三日月よ、怪物と踊れ」はフランケンシュタインの作者のメアリー・シェリーが出てくる漫画です。

「うしおととら」「からくりサーカス」の藤田和日郎さんの作品です

舞台は1840年代のイギリス。

ヴィクトリア女王の時代の貴族、メイドなどの生活が丁寧に描かれいるミステリーです。

※一部ネタバレあります。ご注意ください。

「三日月よ、怪物と踊れ」ざっくりとしたあらすじ

黒博物館。

それは英国内の事件の証拠品が

収蔵されている博物館。

そこにメアリー・シェリーが訪れて

1984年のヴィクトリア女王が参加されていた

舞踏会の現場に残されていた片方の赤い靴。

メアリー・シェリーはその事件の

当事者だと言う。

事件についてメアリーは語る。

首をすげ替えられた暗殺者、

エルシィについてのことを。

暗殺集団「7人の姉妹」とは?

ヴィクトリア女王暗殺計画とは?

藤田和日郎最高傑作(筆者の感想)

イギリスのヴィクトリア朝の

ロマン&ミステリーの物語です。

主な登場人物

メアリー・シェリー

主人公。未亡人。

「フランケンシュタインの怪物」の作者。

子供たちと夫を次々に亡くし

最後の一人の息子を育てながら

文筆業をしている。

義父からは嫌われていて

援助金が少なく、お金に苦労している。

いざという時に凄い行動力がある。

エルシィ

もう一人の主人公。

名前はとっさにメアリーが

小さい子供みたいだからと

Little Childの頭文字から付けた。

暗殺者集団「7人の姉妹」の一人の

死体と村娘の死体を使って

ディッペル博士が作った怪物。

顔と手は傷だらけで

体中に包帯を巻いている。

しゃべるとなまりがある。

身体は暗殺者のせいか

戦いに慣れていて強い。

学芸員

黒博物館の学芸員。若い女性。

黒い服で前髪が片目にかかっている。

メアリー・シェリーの大ファン。

博物館にきたメアリーに赤い靴に

ついて話しを聞く。

ディッペル博士

死体蘇生についての研究を

している地方領主。

ドーヴァー近郊に居城があり

そこでエルシィを手術した。

医療技術があり、エルシィの

メンテナンスの為に

フィールド・プレース屋敷にいる。

シェリー準男爵

メアリーの夫、パーシー・ビッシュ・シェリー

の父親。

国会議員や地元の弁護士などやり

プライドが高く気難しい老人。

妻がいるのにメアリーとかけおちした

息子と、メアリーに対してとても怒っている。

近衛兵のダンヴァーズ大尉に頼まれて

メアリーをフィールド・プレイス屋敷に呼ぶ。

暗殺集団「7人の姉妹」

コサックから来た雇われの暗殺集団の精鋭。

〈父〉(アチェッツ)7人の姉妹の統率者。男性。


〈諦め〉(アトカース)・・・7人の姉妹のリーダー。エルシィ。
〈悲哀〉(ピェチャーリ)
〈陰気〉(ムラーチノスチ)
〈冷血〉(ジェストーコスチ)
〈憂鬱〉(ムラーチノエ)
〈執着〉(プリストラースチエ)
〈嘆き〉(グリーフ)

〈渇き〉(ジャージダ)※〈諦め〉が欠員となったので補充された。

 アトカースを姉さんと呼んで慕っている。

エルシィの役目は舞踏会に出て女王の護衛

エルシィの身体は暗殺者の動きを

覚えていて戦い慣れていた。

ダンヴァーズ大尉はエルシィを

舞踏会に出席させ女王の護衛に

つけようとしている。

つまり踊れる強い剣士が

欲しかった。

しかし、エルシィは頭は村娘。

言葉遣いもなまっているし

ダンスもできない。

そこでフランケンシュタインの

作者のメアリーならできるのではと

依頼されたのだった。

メアリーのトラウマ①人の死によって生かされている

メアリーの母はメアリーを生んで

すぐに亡くなっている。

夫の前妻が亡くなったことで

夫の妻となった。

夫との間にできた子供たちは

次々と亡くなっている。

そして夫も海で亡くなった。

そのことで、自分は人の死によって

生かされていると狂いそうに

どうしようもない気持ちになるのだった。

メアリーのトラウマ②男尊女卑

義父をはじめディッペル博士、

はては夫まで、時々男尊女卑の

言動を浴びせられます。

メアリーの母は、女性の権利の擁護

という本を書いたフェミニズムの

創始者だった。

メアリーも母と同じく女性だからといって

ひどい扱いをされることに意義を唱えます。

そしてまたエルシィも、男の使用人が

女の使用人にひどいことをするのを

許しません。

メアリーのトラウマ③頭の中にいる怪物

メアリーは時々、頭の中に

怪物がいるような気になります。

怪物は醜い自分の存在を

認めろと出てきます。

この怪物のせいで良くも悪くも

あるわけですが、物語の最後で

学芸員が怪物はどうなったのかと

聞きます。

最後の最後のネタバレになるので

読んでからのお楽しみということで。

数学者:エイダ・ラヴレス伯爵夫人

メアリーの友人に伯爵夫人の

エイダ・ラブレスが出てきます。

詩人バイロンの娘で数学者、

世界初の女性プログラマーと

して有名なエイダ・ラブレスですが

ちょー変わり者の変人です。

美人の上伯爵夫人として貴族の

マナーもきちんとしていて

それでいて愉快な人です。

エルシィとキッチンメイドたち

背が高くて、傷だらけのエルシィ

ですが、働くことが好きで、

キッチンメイドとして働くことになります。

(役者なので役作りの為と偽っている)

不気味なエルシィですが、だんだんと慣れて

みんなと仲良くなっていきます。

そして男の使用人が女の使用人に

いじわるをしたら黙ってじーっと

顔面の前に立ちます。

エルシィの無言の圧です。

メアリーの息子パーシー

父と同じ名前ですが、息子のパーシーは

母親思いの優しい息子です。

身長192cmでケンブリッジ大学の

ボート部のエース(ベスト漕手)。

穏やかなしっかり者で身体も頑丈。

エルシィに会っても驚かない

ちょっと変わった性格。

コミックス情報

講談社のモーニングKCから

全6巻で出ています。

(最終巻発売日:2023年10月23日)

最終巻の6巻は涙が止まらない「また、明日」※ネタバレあり

7人の姉妹たちと戦うために

舞踏会に行くエルシィ。

メアリーをはじめ、息子のパーシーは

止めますがエルシィは行きます。

メイドたちは正体を知って、エルシィに騙された

と複雑な気持ちになりますが

やっぱりエルシィのことが好きで

仕事をほったらかしてみんなで

見送りに行きます。

そして別れの挨拶をするエルシィに

子供のキッチンメイド、メイが言います。

「あたいたちの挨拶はそうじゃないよ!

 いつものように言ってよ!

 また、明日って」

エルシィは笑顔でみんなに向かって

また、明日といいます。

舞踏会での戦いについては

読んでからのお楽しみ、

ということで。

また、このお話の舞台のドーバー海峡などに

旅行に行った記事がありますので

ご興味のある方はご覧ください

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